変わり雛

東玉変わり雛(2018年度・作品発表)

人形の町・岩槻 伝統と技術の人形の東玉(代表取締役社長:戸塚 大介)では、その年に起きた印象に残る出来事をモチーフにした雛人形「変わり雛」を毎年発表しております。本年も全国一般公募による上位5点を「2018年 東玉変わり雛」として製作いたしました。これらの人形は一組5点のみの製作で商品ではありません。“時代を人形で記録する”という東玉・人形の博物館の一つの事業です。

本年の変わり雛5点は次の通りです。
※岩槻総本店にて展示中。(~2019年5月5日まで)

1位 「平成の歌姫 ありがとう 安室ちゃん雛」

【解説】
今年でデビュー26周年を迎え、惜しまれつつ9月16日に引退した安室奈美恵さん。引退直後は『アムロス』という言葉が広まり、引退を寂しがる人も続出しました。今年2月の名古屋ドームからスタートした全国5大ドームツアーは、6月の最終公演まで国内17公演を行い、約75万人を動員。同時期に開催したアジアツアーを含めると約80万人を動員し、ソロアーティスト史上最多動員数となりました。

【制作の意図として】
今年引退した安室奈美恵さんがコンサートを行っている様子を製作。衣装はラストツアーで着用していたものをイメージしています。背景には、ハートを描き多くの方に愛されていたことを表現しました。そしてデビュー26周年の「26」をあしらっています。ハートと「26」はLEDライトで製作し、安室奈美恵さんの輝きを演出しています。

2位 「平昌で大活躍 氷上の輝き雛」

【解説】
今年2月9日から25日まで17日間、韓国・平昌で開催された冬季オリンピックでスピードスケートの小平奈緒選手とフィギュアスケートの羽生結弦選手が金メダルを獲得しました。小平選手の金メダル獲得は、スピードスケート女子500メートルで平地リンクでの世界記録のオリンピックレコードで、日本人のスピードスケート女子では初となるものです。羽生選手は前回大会のソチオリンピックに続いて2連覇を達成し、フィギュアスケート男子がオリンピック2連覇を達成するのは66年ぶりの快挙となりました。

【制作の意図として】
今年、平昌オリンピックで活躍したスピードスケートの小平奈緒選手とフィギュアスケートの羽生結弦選手を人形にしました。小平選手は手に日本国旗を持たせ金メダルを喜んでいる様子を、羽生選手はオリンピック2連覇の歓喜を演技中のポーズで表現しました。また、羽生選手はフリープログラム「SEIMEI」の衣装です。台は氷上をイメージし、背景は大勢の観客が日本人選手の活躍を祝福している様子を表しました。

3位 「大谷 大坂 世界へ大躍進雛」

【解説】
今年、ベーブ・ルース以来100年ぶりとなる本格的な二刀流でMLBを沸かせたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手。投手としては10試合で4勝2敗、打者としては104試合で打率.285、22本塁打、61打点の活躍。球団も初タイトルを獲得しました。また、全米記者協会の記者が投票する新人王に選ばれ、史上初の二刀流での受賞という偉業を達成しました。大坂なおみ選手は、テニス全米オープンを制覇し、日本人選手による初の四大大会を優勝しました。対戦相手は元世界ランク1位で第17シードのセリーナ・ウィリアムズ選手で男女を通じて日本人初の快挙を達成しました。

【制作の意図として】
プロ野球の大谷翔平選手と女子テニスの大坂なおみ選手のお二人を人形にしました。大谷選手は所属球団のMLBのロサンゼルス・エンゼルスのユニホームを着用しています。大阪選手は、全米オープン優勝をガッツポーズで喜ぶ様子を製作しました。台はテニスコートを、背景は球場と観客をイメージしています。

4位 「世界の命を救え! ノーベル賞雛」

【解説】
10月、京都大学の本庶佑(ほんじょ たすく)特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。免疫を抑制するタンパク質を発見し、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげました。免疫を抑える働きを阻害することでがんを治療する画期的な免疫療法を確立し、がん治療に新たな道を開いたことが評価されました。日本人がノーベル賞を受賞するのは24人目で、ノーベル生理学・医学賞を受賞するのは5人目です。

【制作の意図として】
ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の本庶佑(ほんじょ たすく)特別教授と妻の滋子(しげこ)さんを人形にしました。人形は受賞決定から一夜明けた10月2日に行った記者会見を、ノーベル賞受賞の雰囲気に見立てて製作。人形には花束を持たせ、背景を金色にすることで祝福ムードを演出しています。また、微笑んでいる表情にすることで喜びを表現しています。

5位 「秀樹さん まる子ちゃん ありがとう雛」

【解説】
今年5月、63歳という若さで亡くなった西城秀樹さん。NHK紅白歌合戦の出場は18回、レコード大賞の金賞や歌唱賞を受賞するなど多くのファンを魅了してきました。また今年8月に亡くなった「ちびまる子ちゃん」の原作者であるさくらももこさんは、秀樹さんのファンであり、アニメのエンディング曲を秀樹さんに歌ってもらったこともありました。秀樹さんが亡くなった際、さくらさんは「私達の世代にとって秀樹さんは本当にスターでした」と追悼のコメントを寄せたことも話題になりました。

【制作の意図として】
西城秀樹さんとちびまる子ちゃんを人形にしました。秀樹さんは、「YOUNG MAN (YMCA)」の衣装でステージに見立てたCDの盤面上に立ち踊っている様子を製作。ちびまる子ちゃんは、秀樹さんに花束を渡す様子を製作し、秀樹さんのこれまでの活躍を労う様子を表現しました。台と背景にはスターを描き、秀樹さんの光輝いていた活躍ぶりを表しています。

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